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茶屋夕顔 2018 後記

 

 

 

 

 

 

茶屋夕顔 / 後記

 

 

今年で、3度目。

梅御殿での時間を作らせていただきました。

 

梅御殿は、明治23年に建てられた二階建ての京風数寄屋造りの建物。
有形文化財に登録され、現在まで大切に残されている。

 

ものづくりの街をぬけ、木造の門をくぐり、

夏草茂る庭をゆくと、梅御殿の玄関にたどり着く。
靴を脱ぎ、自然光映える飴色の階段を上ると

そこに茶屋を設えた空間がある。
階段を上り終え、渡り廊下へ足を踏み入れる。
ここに夏の花、蓮を生けた。
目に映る花。同時に耳に届くある音色。

凛とした鈴の音や、風鈴が風に揺れるような音が、変則的に鳴り響く。
これは、ここから続く、茶屋への入口。

日常から非日常へいざなう出入口「 結界 」とした場所。

 


 


渡り廊下を進んだ先には、開かれた空間が広がる。

建物の持つ穏やかさ、時代を重ねた威厳。
開け放った窓からは、茂る草木が陽を受け、室内を翡翠に染める。
灯りを落とした室内は、自然の光と 
その影からなる陰翳が美しい。
この景色と調和するように、
夏の実、花、葉をそっと設えた。

風の通る道、を感じられる客席とした。
14名の作家の手からつくられた器に、
夏と、この場所からイメージを繋げた「 冷茶漬け 」
昆布出汁と、静岡煎茶の合わせ。

夏野菜の瑞々しい歯触り。

溢れる翡翠色。
火照った身体を冷ます清涼感、静かな味わい。

 

 

 

 

 

 

Villageへ訪れるお客さまへ向け、心安らぐ一休みの時間となるように。

機会(=Village出展作家さんの器)と 場(=会場内の梅御殿)

と 季節(=私の料理・甘味)を繋ぐのが「 茶屋夕顔 」の役目だと思っている。

 

いつも思うこと。

料理を通して、空間・時間迄作りたいということ。
料理と器が作る空間から、
実際の場(会場)の空間へ連なり そして広がるように。
料理は五感で味わうもの。
見て触れて、香り味わい、歯触りを含む周りの音を聴きながら、

その食事の時間も、どんどん立体的になるように。
器はこれらの空間を作る(料理に最も近い)大切な一員。

 

「 茶屋夕顔 」は

その想いが繋がり、連なる場所。

 

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茶屋では、

たくさんの手にご協力いただきました。

 

茶屋の入口(結界となるような)音は、

音楽家の ユキシュンスケ さんに、制作をお願いしました。

意識と無意識の間にするりと入ってくる「 境界線 」を感じさせてくれる音。

ユキくんは、夕顔の料理や食事会へよせた音楽も数多く手掛けてくれています。

今回も肌へ感覚へ。士気を上げてくれる仕事をありがとう。

 

 

 

 

そして、茶屋のために器をご用意くださった作家さま。

冷茶漬けの翡翠を、それぞれの個性とともに表情豊かに 引き立てて下さいました。

ひとつひとつ、作家さんのお名前とともに茶漬けをお出ししたのですが、

みなさん、手元の景色と作家さんのお名前に意識を集中させて、

ふと柔らかな表情を見せてくださいました。

その様子が、とても嬉しかったです。

お越しくださったお客さま、

真夏のような陽気の中をありがとうございました。

 

Villageのスタッフさんにも沢山の感謝を。

茶屋での洗い物や、二日間の茶屋終了後の片付けまで。

業務を抱えたなかで手を差し出し、引き受けてくださいました。

 

茶屋スタッフの、

清水さん・米澤さんにも本当に助けられました。

米澤さんが茶屋夕顔のことを記事にしてくださいました嬉しい)

 

 

二日間で200食。

茶屋の準備・開催には、

多くの時間と(あまり言葉にしたくはないのですが... すみません、今回はあえて。)

覚悟が必要なほどの労力・気力、そして工夫が必要です。

ふとした時、くじけそうになる瞬間もあります。

そんな時、支えてくれる手。

かけてくれる声。浮かぶお顔に、スイッチが入ります。

そしてまた、次への糧となる。

 

 

 

 

大野写真研究室 さんが切り取って下さった当日の茶屋の様子。

Village HP よりご覧いただけます。

あの空間、大事に思うことを掬っていただきました。

ぜひ、合わせてご覧いただけたら嬉しいです。

 

 

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【 茶屋夕顔 】

時:

7月14(土)15(日)

10:00〜15:00

 

於:

楽寿園内、梅御殿

 

品書き:

冷茶漬け

茶屋すずわさんの水出し焙じ茶  付き

 

● 器の協力作家さま

・松本美弥子

・石川隆児

・村井大介

・村上祐仁

・初澤勉

・遠藤マサヒロ

・フナハシトモハル

・小黒ちはる

・forit_ceramica

・大隅新

・record

・町田裕也

・土のしごと  高島悠史 / 小倉夏樹

 

※作家さまの器の紹介記事はこちらより

 

 

 

 

溢れる感謝を込めて

 

 

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写真:大野写真研究室

 

 

 

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